不倫の慰謝料請求に時効はある?期間の起算点と時効を止める方法を解説

不倫の慰謝料請求に時効はある?期間の起算点と時効を止める方法を解説
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不倫の慰謝料請求には期限があります。「いつか請求しよう」と思っているうちに期間が過ぎてしまい、請求できなくなるケースは決して珍しくありません。

このページでは、不貞行為の慰謝料請求における時効について、期間の数え方、いつから数え始めるのか、期限が迫っているときの対処法までを整理して解説します。時効の判断は事案によって微妙な違いが出るため、記載は一般的な考え方としてご覧いただき、個別の見通しは弁護士にご確認ください。

目次

慰謝料請求の時効は何年か

不貞行為を理由とする慰謝料請求は、不法行為に基づく損害賠償請求にあたります。この場合の期間制限は二本立てになっています。

  • 損害および加害者を知った時から3年
  • 不法行為の時から20年

どちらか早いほうが到来した時点で、原則として請求できなくなります。実務で問題になるのはほとんどが前者の3年です。

なお、2020年に施行された民法改正により、人の生命または身体を害する不法行為については3年ではなく5年とされましたが、不貞行為による精神的苦痛はこれにあたらないと考えられており、3年で扱われるのが一般的です。

「知った時」とはいつを指すのか

3年の起算点となる「損害および加害者を知った時」は、次の二つを両方とも把握した時点と考えられています。

ひとつは不貞行為があったという事実です。単に「怪しい」と感じただけでは足りず、不貞があったと認識できる程度の状況を指します。

もうひとつは不貞相手が誰であるかです。相手の氏名や住所など、請求できる程度に特定できていることが必要とされます。

つまり、「浮気されていることは薄々わかっていたが、相手が誰かは最近まで知らなかった」という場合、相手を特定した時点から3年と考えられる余地があります。逆に、両方を早い段階で把握していたのであれば、そこから起算されます。

相手が特定できていない場合

不貞相手の身元がわからないままでは、そもそも請求の相手方を書面に記載できません。この場合、相手を特定した時点が起算点になると解される余地がありますが、いつ知ったかをめぐって争いになることもあります。

実務上は、相手の特定を含めて早めに動いておくほうが安全です。相手の氏名・住所・勤務先といった情報は、調査によって判明することがあります。

離婚に伴う慰謝料は扱いが異なる

慰謝料には、不貞行為そのものに対するものと、離婚に至ったこと自体に対するものがあります。後者はいわゆる離婚慰謝料と呼ばれ、離婚が成立した時点から3年と考えられています。

そのため、不貞を知ってから3年が過ぎていても、離婚の成立が最近であれば、離婚慰謝料として請求できる余地が残る場合があります。ただし、区別は必ずしも単純ではないため、この点こそ弁護士への確認が必要な場面です。

時効を止める・延ばす方法

期限が近づいている場合、進行を止めたり完成を先延ばしにしたりする手段があります。

催告(内容証明郵便)

請求の意思を相手に通知すると、その時から6ヶ月間は時効の完成が猶予されます。内容証明郵便を用いるのは、いつ・どのような内容を通知したかを記録として残すためです。

ただし、これはあくまで6ヶ月の猶予にすぎません。その間に交渉をまとめるか、訴訟などの手続きに移る必要があります。催告を繰り返しても、猶予が積み重なるわけではない点に注意が必要です。

相手による承認

相手が債務の存在を認めた場合、その時点から期間が新たに進行し直します。支払う意思を示した書面や、一部の支払いを受けた事実などが該当し得ます。

口頭のやり取りだけでは後に争いになりやすいため、書面やメッセージなど形に残る方法で確認しておくことが望まれます。

訴訟の提起・調停の申立て

裁判上の手続きを取ると、その手続きが続いている間は時効が完成せず、確定判決などによって決着すれば、そこから新たに期間が進みます。期限が目前に迫っている場合の確実な手段ですが、準備には時間がかかります。

協議を行う旨の合意

当事者間で協議を行う旨を書面で合意した場合にも、一定期間、完成が猶予される仕組みがあります。話し合いの途中で期限が来てしまう事態を避けるために用いられることがあります。

時効が迫っているときにすべきこと

残り期間が少ない場合、優先順位は明確です。

第一に、起算点がいつかを確定させることです。不貞の事実を知った時期と、相手を特定した時期を、記録や記憶をたどって整理します。メッセージの日付、写真の撮影日、家族や友人に相談した時期などが手がかりになります。

第二に、直ちに弁護士へ相談することです。残り数ヶ月という段階では、取れる手段が限られます。専門家の判断で早急に動く必要があります。

第三に、証拠と相手の情報を揃えることです。請求するには相手方を特定しなければなりません。氏名や住所が不明なままでは手続きに進めないため、調査が必要になる場合があります。

逆に避けたいのは、感情的に相手へ連絡してしまうことです。証拠が不十分な段階で接触すると、否認されたうえに証拠を隠され、残り時間で立証することが難しくなります。

時効に関してよくある誤解

「3年経てば自動的に請求できなくなる」という理解は、正確ではありません。時効は、相手が援用してはじめて効果が生じます。相手が時効を主張せずに支払いに応じることもあります。もっとも、争いになれば通常は主張されるため、期待して待つべきものではありません。

「離婚していないから時効は進まない」というのも誤解です。不貞行為に対する慰謝料は、婚姻を継続しているかどうかにかかわらず、知った時から進行します。

「不貞が続いている間は起算されない」という点については注意が必要です。不貞関係が継続している場合、どの時点を基準とするかで見解が分かれることがあります。継続的な関係であっても安心はできません。

ケース別・時効の考え方

実際のご相談では、状況によって起算点の見方が変わります。代表的なパターンを挙げます。

数年前の不貞を最近になって知った

不貞行為そのものは5年前だったが、それを知ったのが半年前というケースです。この場合、知った時から3年という基準で考えれば、まだ期間内である可能性があります。20年の制限にもかかっていません。過去の出来事だから諦める、という判断を急ぐ必要はありません。

ただし、実際には「本当に最近まで知らなかったのか」が争点になり得ます。当時から疑いを持って問いただした経緯があると、その時点で知っていたと評価されることもあります。

不貞関係が今も続いている

関係が継続している場合、いつを基準に数えるかについては見方が分かれます。個々の不貞行為ごとに進行すると考えれば、古い部分は期間が過ぎていても、直近の部分については請求できる余地があります。継続しているから安心という理解は避けたほうがよいでしょう。

離婚してから慰謝料を請求したい

離婚を先に済ませ、その後に慰謝料を請求したいというケースです。不貞行為に対する慰謝料は知った時から3年ですが、離婚に至ったこと自体に対する慰謝料は離婚成立時から3年と考えられています。離婚時に慰謝料について取り決めをしていない場合は、まだ余地が残っていることがあります。

反対に、離婚協議書に清算条項が入っていると、後から請求できないことがあります。書面の内容を確認することが先決です。離婚後の慰謝料請求もあわせてご覧ください。

相手が転居してしまった

請求しようとしたら相手が引っ越していて連絡が取れない、というケースもあります。住所が不明なままでは書面を送れず、時間だけが過ぎていきます。所在の確認が必要になる場面です。

時効までの残り期間別・動き方の目安

残り時間によって、現実的に取れる選択肢は変わります。

残り1年以上ある場合。比較的余裕があります。証拠の収集から着手し、必要であれば調査を行い、材料を揃えたうえで弁護士に相談するという通常の流れで進められます。相手の特定が必要な場合もこの段階なら対応しやすくなります。

残り6ヶ月から1年の場合。やや急ぐ必要があります。証拠集めと弁護士への相談を並行して進めるのが現実的です。調査を行う場合も、期限から逆算した計画を立てます。

残り6ヶ月未満の場合。すぐに弁護士へ相談すべき段階です。内容証明による催告で6ヶ月の猶予を確保しつつ、その間に交渉または提訴の準備を進めることになります。証拠が不足していても、まず期間を確保する動きが優先される場合があります。

いずれの場合も、自己判断で相手に接触する前に専門家の意見を聞くことをおすすめします。

時効を意識した証拠収集の進め方

期限がある中で証拠を集める場合、闇雲に動いても時間を浪費します。効率よく進めるための考え方を整理します。

まず、手元にある材料を棚卸しします。メッセージのスクリーンショット、クレジットカードの明細、交通系ICカードの履歴、写真、日記や手帳の記録など、すでに持っているものを日付順に並べるだけでも、状況の全体像が見えてきます。

次に、不足している要素を特定します。不貞相手の氏名や住所がわからないのか、肉体関係を推認させる状況の記録がないのか、継続性を示す材料が足りないのか。何が欠けているかによって、必要な調査の内容と期間が変わります。

そのうえで、調査に充てられる期間を逆算します。相手の行動パターンが把握できていれば数日から2週間程度、読めない場合は1ヶ月前後を見込むこともあります。期限まで余裕がない場合は、優先度の高い場面に絞って稼働する計画にすることもあります。

この順序で進めると、無駄な稼働を減らしながら必要な材料を揃えやすくなります。

相手の特定と証拠の確保について

時効の場面で実際に障害となるのは、期間そのものよりも「相手が特定できていない」「証拠が足りない」という状況です。

請求書面には相手方の氏名と住所が必要になります。名前しかわからない、SNSのアカウントしか知らないという状態では、手続きに進めません。また、相手が否認した場合に備え、不貞行為を裏づける客観的な記録も欠かせません。

A&Y探偵事務所(探偵業届出 第45230061号)は全国対応で、行動調査による事実確認と、そのまま手続きに使える体裁の報告書作成を行っています。料金は次のとおりです。

項目 料金(税込)
基本調査料金 49,500円〜(最低稼働3時間分)
通常料金(10時間) 165,000円
車両代 5,500円
その他経費 電車代・ガソリン代等の実費

長時間の調査には、割安なパック料金をご用意しています。

プラン 料金(税込) 1時間あたり 割引
10時間パック 148,000円 14,800円 約10%オフ
20時間パック 280,000円 14,000円 約15%オフ
30時間パック 396,000円 13,200円 約20%オフ

※報告書・証拠写真/動画の提供は料金に含まれます。ご依頼者様の同意なく追加費用が発生することはありません。延長は30分単位で対応可能です。

期限が迫っている場合は、その旨をお伝えください。スケジュールを逆算して調査計画をご提案します。ご相談・お見積もりは無料です。

あわせて読みたい関連ページ

浮気や不倫の問題は、証拠集め・調査の依頼・慰謝料や離婚の手続きが連続してつながっていくことがほとんどです。この記事のテーマだけで判断せず、前後の段階についても目を通しておくと、次に取るべき行動を選びやすくなります。なお、法律上の個別具体的な判断については弁護士へのご相談をおすすめします。

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慰謝料請求の全体像は不倫の慰謝料請求で解説しています。請求できる条件については慰謝料請求の条件、不貞相手への請求は浮気相手への慰謝料請求、証拠の集め方は浮気の証拠をご覧ください。

時効と併せて確認しておきたい点

期間の問題をクリアできたとしても、請求が認められるかどうかは別の条件にも左右されます。時効を調べる過程で、あわせて次の点も確認しておくと、その後の判断がスムーズになります。

不貞行為といえる事実があるか。法的に問題となるのは、原則として肉体関係を伴う関係です。親密なやり取りがあったというだけでは、不貞行為とまでは評価されにくいのが実情です。

婚姻関係が破綻していなかったか。不貞の時点で夫婦関係がすでに破綻していたと判断されると、慰謝料が認められない、あるいは減額されることがあります。別居期間が長い場合は特に問題になりやすい部分です。

相手が既婚者と知っていたか。不貞相手に請求する場合、相手が既婚であることを知っていたか、不注意で知らなかったといえるかが要件になります。

すでに清算条項のある合意をしていないか。離婚時の協議書などに「今後互いに請求しない」という趣旨の条項が入っていると、後から請求することが難しくなります。

これらの詳細は慰謝料請求の条件で解説しています。

放置するリスク

時間の経過は、期限の問題だけをもたらすわけではありません。証拠の面でも不利に働きます。

飲食店やホテルの防犯記録は一定期間で消去されるのが通常です。メッセージのやり取りも、機種変更やアカウント削除で失われることがあります。関係者の記憶も曖昧になります。何より、不貞関係が終わってしまうと、その後の行動を調査しても新たな証拠は得られません。

「もう少し様子を見てから」という判断が、結果として選択肢を狭めてしまうことがあります。請求するかどうかを決めていない段階でも、証拠だけは早めに確保しておくという考え方には合理性があります。

よくある質問(FAQ)

不倫の慰謝料請求の時効は何年ですか?

一般に、損害および加害者を知った時から3年、不法行為の時から20年とされています。実務で問題になるのはほとんどが3年のほうです。

「知った時」はいつからカウントされますか?

不貞行為があったという事実と、不貞相手が誰であるかの両方を把握した時点と考えられています。相手が誰か長らくわからなかった場合、特定した時点から起算される余地があります。

3年を過ぎたらもう請求できませんか?

原則として難しくなりますが、離婚が最近成立した場合には離婚慰謝料として請求できる余地が残ることがあります。また、相手が時効を主張しなければ請求が通ることもあります。個別の判断は弁護士にご相談ください。

内容証明を送れば時効は止まりますか?

通知した時から6ヶ月間、完成が猶予されます。ただし猶予にすぎないため、その間に交渉をまとめるか、訴訟などの手続きに移る必要があります。繰り返し送っても猶予は積み重なりません。

相手の名前しかわかりません。請求できますか?

請求書面には氏名と住所が必要になるため、そのままでは手続きに進めないことが多くなります。相手の特定が必要な場合は調査によって判明することがありますので、期限に余裕がないときほど早めにご相談ください。

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まとめ

不倫の慰謝料請求は、知った時から3年という制限があります。数え始めるのは、不貞の事実と相手が誰かの両方を把握した時点です。期限が近い場合は、内容証明による催告で6ヶ月の猶予を得るなどの手段がありますが、いずれも時間稼ぎにすぎません。

実際に障害になるのは、相手が特定できていない、証拠が足りないという状況です。心当たりがある方は、期間を確認したうえで早めに動くことをおすすめします。

不倫の慰謝料請求に時効はある?期間の起算点と時効を止める方法を解説

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